野あそびガイド みちくさ
北海道のアウトドアプロガイド
トレッキング・フライフィッシング釣り
秘境ガイドとして活動を初めて10年弱になろうか。
日高、大雪、道南などの源流域をご案内させてもらってきたが、ふと思った。「積雪期の源流ってどんな姿なのかな?」と。
「1年を通しての姿も知らないのに、秘境ガイドを名乗って良いのだろうか?」と。
思いついてしまったら、もう居ても立ってもいられなくなってしまった。
すぐさま計画を立てて、翌週には日高に向かった。
目的地はニシュオマナイの源流、神威山荘。
冬季は林道終点より13〜4km手前でゲートが施錠されているため、スキーもしくはスノーシューで歩かなければならない。
まぁ、言っても林道でしょう?と油断していたら、日高特有の崖を切り出した道路は雪崩で埋まっており、数十〜100メートルほどのトラバースとなっていた。
もちろん、写真左の崖下は100の断崖絶壁。スリップ一つで、命はない。
スコップで足場を作りながら、一歩ずつ進む。
こんな場所が5〜6箇所もあり、4時間程度と思っていた行程も6時間強かかってしまった。
それ故、到着の感動もひとしおというもの。
すぐさま安着祝い。(途中でも飲んでる)
山荘には薪を備蓄してくれていて、濡れた服や靴を乾かし、快適に過ごすことができた。
荷物の大半を占める酒と肴で源流の夜を満喫したのは、言うまでもない。
ところで、雪に覆われた源流域では一切の反応がなかった。
石の下で寝ているのか、もっと下流の瀞場にいるのか。
なんにせよ、冬の日高源流は夏以上に綺麗だった。